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LALAごうだ歯科矯正歯科ブログ

インプラント治療後は歯列矯正ができない?歯科医師が答えます

インプラント治療後は歯列矯正ができない?歯科医師が答えます

「インプラントと歯列矯正、どちらを先にすればいいの?」
「インプラントを入れたら矯正はできないって本当?」
インプラントと歯列矯正の両方を検討している場合、どちらを先にするべきか非常に重要なポイントとなります。
結論として、歯列矯正後にインプラント治療を行うことをおすすめします。
本コラムでは、なぜ歯列矯正後にインプラント治療を行うべきなのか、その理由と例外的なケースについて詳しく解説いたします。口腔機能を健やかに保つためにもぜひご参考にしてください。

インプラントと歯列矯正の治療の特徴

インプラントと歯列矯正は、治療の目的と方法が根本的に異なります。

インプラント治療の特徴

失った歯の機能と審美性を回復する治療です。インプラント体(人工歯根)をあごの骨に埋入し、上部構造(人工歯)を装着します。天然歯に近い噛み心地と自然な見た目を実現できますが、一度埋入すると位置の変更はできません。
治療期間は3〜6か月程度で、骨との結合(オッセオインテグレーション)が完了すれば、10年以上の長期使用が可能です。

歯列矯正の特徴

歯並びと噛み合わせを改善する治療です。
ワイヤーやマウスピースで持続的な力を加え、歯を理想的な位置へ移動させます。見た目の改善だけでなく、清掃性の向上により虫歯や歯周病の予防効果も期待できます。治療期間は1〜3年と長期にわたりますが、歯根膜という組織の特性を利用して、歯を安全に移動させることが可能です。

両治療の特徴を理解したうえで、適切な順番で治療を進めることが、長期的なお口の健康維持につながります。

インプラント治療後に歯列矯正ができない理由

インプラント治療後に歯列矯正ができない最大の理由は、インプラントに「歯根膜」が存在しないためです。歯根膜は歯と骨の間にある薄い組織で、矯正力に反応して伸縮し、歯の移動を可能にします。
インプラントは骨と直接結合しているため、矯正力をかけても移動しません。むしろ、周囲の歯の移動を妨げてしまい、理想的な歯並びの実現が困難になります。

ただし、すべての症例で矯正が不可能になるわけではありません。
埋入位置が矯正に影響しない場合、例えば奥歯(大臼歯部)のインプラントで、前歯の歯並びだけを改善する場合(部分矯正)などは、矯正治療に支障がありません。
個人で判断するのではなく、必ず両方の治療に精通した歯科医師に相談しましょう。

 

Q1:インプラントではなく、差し歯があります。歯列矯正は受けられますか?
A1:はい、可能です。差し歯の場合は歯根膜が残った状態のため、矯正力をかけて歯を移動させることができます。

Q2:インプラント矯正とは何ですか?
A2:インプラント矯正とは、矯正治療の一つの手法です。アンカースクリューと呼ばれる小さなネジをあごの骨に埋入し、それを固定源として歯を移動させます。インプラントという名前はついていますが、インプラント治療とは異なるものです。

 

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