「ワイヤー矯正中の歯磨きのコツは?」 「矯正装置が邪魔で磨きにくい……」
ワイヤー矯正中は、装置の周囲に汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
矯正治療中に虫歯や歯周病になると治療が優先され、矯正を一時的に中断しなければならないこともあるため、毎日の歯磨きは欠かせません。
本コラムでは、ワイヤー矯正中の歯磨きの方法を詳しく解説します。おすすめのオーラルケアグッズもご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
ワイヤー矯正中の歯磨きマニュアル
ワイヤー矯正中は、矯正装置の周囲に汚れがたまりやすくなるため、毎食後に丁寧な歯磨きが必要です。
ワイヤー矯正中の歯磨きのポイントについて、基本の磨き方と磨く順番に分けて解説します。
基本の歯の磨き方
ワイヤー部分を磨く際は、歯ブラシを斜め45度に傾け、ワイヤーに添わせるようにして丁寧に磨いていきましょう。歯の裏側に装置を装着している場合は、歯ブラシを縦に持ち、毛先をワイヤーの下に少し通すと磨き残しを減らせます。
ブラケット周辺は、歯ブラシの角度を変えながら汚れを残さないように磨きましょう。後述するタフトブラシなどを使うのもおすすめです。
歯を磨く順番を決める
例えば、「右上の奥歯→上の前歯→左上の奥歯→左下の奥歯→下の前歯→右下の奥歯」のように、歯を磨く順番をあらかじめ決めておくと、磨き残しを防ぐことができます。
矯正中は装置を取りつけた部分だけでなく、全体をまんべんなく丁寧に磨くことが大切です。時間をかけて、磨き残しのないようにしましょう。
ワイヤー矯正中におすすめのオーラルケアグッズ
ワイヤー矯正中は、矯正装置により磨きにくい箇所が多くなります。歯ブラシだけでは落としきれない汚れを除去するために、以下のオーラルケアグッズを併用するのがおすすめです。
▼タフトブラシ
小さなヘッドで細かい部分も磨ける歯ブラシです。ブラケットの周囲や奥歯の裏側など、通常の歯ブラシでは磨きにくい場所のブラッシングに適しています。
▼歯間ブラシ
一般的には歯と歯の間に通して使用するアイテムですが、ブラケットやワイヤー周辺の汚れを除去する際にも使えます。
▼デンタルフロス
歯間ブラシと同様の清掃効果を発揮するオーラルケアグッズです。ワイヤー部分の清掃に用いる場合には、スレッダーという補助具を用いると便利です。
▼染め出し剤
磨き残しを見える化するアイテムです。日々の磨き残しのチェックに役立ちます。
▼マウスウォッシュ
虫歯や歯周病予防にも役立つ洗口液です。爽快感のあるミントを代表に、さまざまなフレーバーが展開されています。
▼ジェットウォッシャー
水流で歯と歯の間の汚れを除去するグッズです。ブラケットやワイヤー周辺の汚れの除去も可能です。
スムーズにワイヤー矯正を進めていくためには、正しい歯磨き方法の理解と、適切なオーラルケアグッズの活用が欠かせません。また、毎日のセルフケアに加えて、定期的な歯科医院でのメンテナンスも必要です。
当院では、矯正中の歯磨き指導やオーラルケアグッズのご提案も積極的に行っております。ご不安なことがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
Q1:外出先などで、食後すぐに歯磨きできない場合の対処法は?
A1:水でうがいをしましょう。持ち運びしやすい歯間ブラシや、小型のマウスウォッシュの活用もおすすめです。
Q2:ワイヤー矯正中の歯磨きに、電動歯ブラシを使ってもいいですか?
A2:はい、基本的には問題ありません。ただし、振動の強い電動歯ブラシは矯正装置を傷付ける恐れがあります。心配な場合は、歯科医師にご相談ください。