「親知らずを抜くと、顔が大きく腫れる」
「親知らずを抜歯した後はひどく痛む」
このような話を聞いて、抜歯を躊躇している方は多いのではないでしょうか。
お仕事や学校などのスケジュールを考えると、腫れや痛みがどのくらい続くのか、心配になるものです。
そこで本コラムでは、親知らずの抜歯後に起こる腫れや痛みが続く期間と、その対処法を解説します。最適な抜歯のタイミングを知るためにも、ぜひ参考にしてください。
親知らずの腫れはいつまで続く?
親知らずの抜歯によって歯ぐきや頬が腫れる期間は、1~2週間程度です。
腫れのピークには個人差もありますが、凡そ2~4日ほどとなります。
親知らずの抜歯により歯ぐきや頬が腫れる原因は、主に次の通りです。
・炎症反応
・親知らずの位置や生え方
・歯科医師の技術
親知らずの抜歯で腫れる原因として、抜歯にともなう炎症反応があげられます。抜歯の際に生じた傷を治すために起こる自然な反応です。
特に、親知らずの位置や生え方によっては、歯ぐきを切開したり、顎の骨を削ったりする処置が必要なケースもあります。このような大がかりな処置を行うと、歯ぐきや顎の骨に対するダメージが大きくなり、炎症反応による腫れが強く出る可能性があるでしょう。
また、抜歯にかかる時間や処置中の組織への負担も、腫れに影響します。
親知らずの抜歯に時間がかかったり、歯ぐきや周囲の組織に余分な負担がかかったりすると、腫れが出やすくなることがあります。そのため、経験豊富な歯科医師のもとで抜歯を受けることが重要です。
ただし、親知らずを抜いたからといって必ず腫れるわけではありません。腫れがほとんど起きない方も多くいらっしゃいますので、過度に心配せず、適切な処置を受けることが大切です。
親知らずの抜歯について詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
親知らずは抜く?抜かないリスクとは?
親知らずの腫れの対処法
親知らずの抜歯にともなう腫れや痛みの対処法をご紹介します。
・患部を冷やす
・就寝時に頭を高くする
・長時間の入浴や激しい運動を避ける
・禁煙、禁酒する
・処方された薬を指示通りに服用する
炎症による腫れがある場合は、濡れたタオルや保冷剤などで患部を冷やすと効果的です。ただし、冷やしすぎると逆に腫れや痛みが悪化する可能性があるため、適度な温度と短時間の使用を心がけてください。就寝時には、枕やクッションで頭の位置を少し高くすると、腫れや痛みを軽減できる場合があります。
一方で、血行を促進するような行為は避けましょう。長時間の入浴、激しい運動、アルコールの摂取は、出血や傷口の治癒を妨げ、腫れや痛みを長引かせる可能性があります。
また、タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させ、傷口の治りを遅らせるため、抜歯の2~3日前から禁煙を始めることをおすすめします。
歯科医師から処方された薬は、必ず指示通りに服用してください。腫れや痛みが強い場合には、市販の鎮痛剤を併用することも可能ですが、飲み合わせの問題があるため、歯科医師や薬剤師に相談してから服用しましょう。
もし腫れが10日以上続く場合は、感染症の可能性も考えられます。その際は、親知らずを抜歯した歯科医院に早めにご相談ください。
Q1:親知らずの抜歯におすすめのタイミングを教えてください。
A1:抜歯後1~2週間程度は痛みや腫れが残っている場合があります。旅行や出張、イベントなど大事な予定がある場合は、その予定が終わったあとに抜歯することをおすすめします。
Q2:親知らずの抜歯にかかる費用の目安を教えてください。
A2:親知らずの抜歯は保険適用内で受けられます。当院では、親知らず1本につき4,400円前後の費用がかかりますが、親知らずの位置や生え方によってはさらに費用がかかる可能性があります。