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1.インビザライン中は「むし歯」になりやすい？
インビザラインの装着時間は、1日20〜22時間が推奨されています。この「長時間密閉される」という構造が、口腔環境に大きな影響を与えます。
細菌の温床になりやすい：歯磨きが不十分なまま装着すると、食べカスや糖分がマウスピースの中に閉じ込められ、歯が「砂糖水に浸かっている」ような状態になります。特にマウスピース装着中にジュースや糖分のある飲み物を飲んでそのままにしてしまうとむし歯菌が繁殖しやすくなります。
2.毎食後のルーティン：口腔ケアの基本
インビザライン中の基本ルールは「何かを食べたら、必ず磨いてから装着する」ことです。
①ブラッシングの徹底
ただ磨くのではなく、以下のポイントを意識しましょう。
スクラビング法：軽い力で細かく振動させ、歯と歯茎の境目を意識して磨きます。その他にも過去にむし歯になったことのある場所は丁寧に磨きましょう。
②デンタルフロスの必須化
インビザラインで歯を動かしている最中は、歯と歯の間に隙間ができたり、逆に重なりが強くなったりと、刻一刻と状況が変わります。歯ブラシだけでは汚れの6割程度しか落ちないと言われており、残り4割の汚れ（歯間部）を落とすにはフロスや歯間ブラシが絶対に必要です。
③マウスウォッシュの併用
殺菌効果のあるマウスウォッシュ（薬用洗口液）を使用することで、磨き残した細菌の増殖を抑えることができます。ただし、着色汚れ（ステイン）の原因になる成分が含まれているものは、マウスピース装着中、歯の着色汚れの原因になる可能性もあります。
3.外出先での口腔ケア：どうしても磨けない時の対策
仕事中や外出先で、どうしても十分なブラッシングができない場面もあるでしょう。その場合の簡易口腔ケアの策として、以下のステップを推奨します。
水でうがいやゆすぎをしっかりとする：うがいやゆすぎをしっかりと行うことで口の中の食べカスなどを除きます。
歯磨きガム・シート：歯磨き用のウェットシート等で歯の表面を拭き取るのも有効です。
帰宅後の即ケア：上記のように簡易ケアになってしまった後は、帰宅してからすぐに装置を外し、念入りに磨き直してください。
※注意：ジュースやコーヒー（砂糖入り）を飲んだ後にうがいだけで装着するのはNGです。糖分はマウスピース内で一気に酸を作り出し、エナメル質を溶かします。しっかりと歯磨きを行いましょう。
4.マウスピース（アライナー）自体の清掃
歯だけでなく、装置そのものを清潔に保つことも重要です。
水洗いが基本：外した際は必ず流水で洗いましょう。40℃以上のお湯を使うとポリマー素材が変形し、計画通りに歯が動かなくなる恐れがあるため、必ず水かぬるま湯を使用してください。
専用の洗浄剤を使用：1日に一度は、除菌効果のある専用洗浄剤（タブレット型など）に浸けることをお勧めします。これにより、ニオイの元となる細菌や、白く固まる石灰化汚れを防げます。
歯磨き粉の使用に注意：研磨剤入りの歯磨き粉でマウスピースを磨くと、表面に微細な傷がつき、そこに汚れや菌が入り込みやすくなります。磨く際は、柔らかいブラシと中性洗剤（食器用洗剤など）を使用するのが一般的です。
5.口腔ケアを怠った際のリスク
もし口腔ケアを疎かにしてしまった場合、以下のような「矯正の中断」に繋がるリスクが発生します。
むし歯の発生
大きなむし歯ができると、被せ物の形が変わるため、現在のマウスピースが適合しなくなり、作り直し（追加費用）が発生します。
歯肉炎・歯周病
歯茎が腫れると、歯の移動に伴う痛みが強くなったり、最悪の場合、歯を支える骨が溶けて矯正を断念することになります。
口臭の悪化
密閉された環境で菌が繁殖すると、非常に強い不快臭を放つようになります。
6.まとめ：ケアの質が「治療期間」を決める
インビザライン矯正の成功は、歯科医師の技術だけでなく、患者自身の自己管理（口腔ケア）に大きく依存します。
・食事のたびに歯を磨く。
・フロスで隙間の汚れを逃さない。
・マウスピースを清潔に保ち、変形させない。
これらを守ることは一見面倒に思えますが、最終的に「最短ルートで美しい歯並びを手に入れる」ための最も確実な方法です。数年後の理想の笑顔のために、日々のケアをルーティン化していきましょう。
当院は岡山市北区でマウスピース矯正の無料相談を随時受け付けております。
ごうだ歯科グループは2025年現在で1000を超える矯正実績を持っており、様々な患者さまのお悩みを解決してきました。
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